朗読 CD発売のお知らせ

『 六郎 ポプリ 武蔵野 ニューヨーク 』

朗読:佐藤啓子

江戸時代の日本から現代のニューヨークまで

Keikoのあたたかい声に乗り、時空の旅に出かけませんか?

 2018年1月1日発売の4作目のCDです。

税込定価 ¥2,160

サンプル音源
小林恭二 作 本朝聊斎志異(ほんちょうりょうさいしい)より 「六郎」 冒頭部

収録作

「六郎」 小林恭二 作 「本朝聊斎志異(ほんちょうりょうさいしい)」より 時代小説 30分
 数年前に高齢で亡くなった父は、「啓子の朗読は、よくわからない」といっていました。もっともだと思います。父が聴いたことのある朗読といえば、徳川夢声の「宮本武蔵」だけだったそうですから(父はそれを、子供時代に、リアルタイムで、ラジオで聴いていたとのことなので、驚きますが)。でも、父は、この「六郎」だけは気に入っていたのではないか、と思います。最晩年に、外出ができなくなってから、私が朗読して、テープに吹き込んでおいた「六郎」を、何度も何度も、繰り返し、聴いていたようです。
 このお話は、江戸時代の利根の川べりでの物語ですが、父は川べりで育ったようです。それに、全編に漂う静かな時の流れは、老いてゆく父にとって、好ましいものだったのではないでしょうか?私も、このお話がとても好きです。六郎のような友達がいたら、どんなに幸せだろうかと思います。

「思い出の中の男の子」「そっちへ行くと・・・」「やさしい公園」「少年の日に別れを告げて」
  熊井明子 作「私の部屋のポプリ」より エッセイ 三作品 合計 10分
 日本でのポプリの人気に火をつけた、エッセイストの熊井明子さん。熊井さんのエッセイ集「私の部屋のポプリ」は、人気があり、続編、続々編と、引き続き書かれました。復刻版も出るほど愛され、ロングセラーとなっています。私も、長年の愛読者です。熊井さんのエッセイには、啓発されてきました。朗読をするようになってから、いろいろなところで読んできましたが、その名エッセイを、朗読してCDに収められる日が来るとは思いませんでした。熊井さんは、そのほかにも、多くの本を書かれています。また、猫を愛する方でもあります。今、書いていらっしゃるのは、猫に関する本だそうです。

「武蔵野」より 国木田独歩 作 10分
 日本人の多くが知っていると思われる名随筆です。明治三十四年に出版されました。今、私の住んでいる小金井も、この随筆に出てきます。その「武蔵野」の最初の方を、お聴きいただきましょう。

「刑事の誘惑」「見知らぬ夫」「トイレ友達」 
  岡田光世 作 「ニューヨークの魔法のことば」より エッセイ 三作で 合計 10分
 ニューヨークで長年暮らすライター・エッセイストの岡田光世さん。岡田さんは、私たちに語りかけます。「心の底に寂しさを抱えて生きている(ニューヨークの)人々。でも、耳を澄ましてごらん、ほら、暖かい会話が聞こえてくるでしょう。ちょっと足を止めて、魔法のことばに耳を傾けてみませんか」と。
 岡田さんが、実際に経験されたことを書かれていますが、楽しく、暖かく、そして粋なお話ばかりです。最初に本を出す際、相手を幸せにする粋な英語表現と、それにまつわるエピソードを紹介してほしい、と編集の方に頼まれたとのことで、時々、英語が飛び出してきます。文春文庫の「ニューヨークの魔法」シリーズは好評です。版を重ねています。

 


『雨を聴く』
朗読:佐藤啓子

 

「まえがき」 「雨を聴く」  
森下典子 作 「日日是好日(にちにちこれこうじつ)−”お茶”が教えてくれた15のしあわせー」(新潮文庫)より

定価 2,000円+税  収録時間 38分

 皆さま、お久しぶりです。三作目のCDです。今回聴いていただきますのは、森下典子さんのエッセイ集「日日是好日(にちにちこれこうじつ)− お茶が教えてくれた15のしあわせ ー 」より(1)「まえがき」と(2)「雨を聴く」それから拙作のエッセイ(3)「「稲むらの火」と中井常蔵さんの思い出」です。
 「日日是好日」は、史上はじめての長寿社会となり、世の中も、我々の体や心も、これからどうなっていくのか分からないという不安の中、私たちを勇気づけてくれるエッセイ集だと思います。私には縁遠いと思っていたお茶が、こんなにいいものだったのか、と目からうろこでした。
 「「稲むらの火」と中井常蔵さんの思い出」は、地震や津波が来るとよく引き合いに出されるお話「稲むらの火」の作者、中井常蔵さんと朗読の勉強を始めて間もないころの私との交流を、自分史の一ページとして書き記したものです。
 今、「稲むらの火」の作者が中井常蔵さんだということが忘れられようとしています。小泉八雲の「生き神様」が原作とはいえ、原作を離れても、魅力を持つ作品だと思うのですが。もっとも常蔵さんが生きていたら、あの優しい声で「それでいいのですよ。「稲むらの火」は、みんなのお話なのですから」というかもしれません。
 また、平川祐弘先生には感謝いたします。先生のご著書「小泉八雲 西洋脱出の夢」をひもとくことにより、八雲と「稲むらの火」、そして中井常蔵さんと知り合うことが出来たのですから。 


『エルシー・ピドック 夢で縄とびをする』
朗読:佐藤啓子 リュート演奏:佐藤亜紀子

佐藤啓子のCD

(岩波書店 ファージョン作品集5「ヒナギク野のマーティン・ピピン」より 訳:石井桃子)

収録時間50分   定価2,100円

 「エルシー・ピドック夢で縄とびをする」は、第一回アンデルセン賞を受賞した、イギリスの作家・詩人、エリナー・ファージョン(1881〜1965)作のファンタジーです。
 縄とび名人の少女、エルシーや、意地悪な地主さん、それにフェアリーなどが登場します。
 エリナー・ファージョンのことは、若い頃に出逢って以来、愛し続けてきました。その頃には、将来、彼女の作品を朗読し、CDに収録する日が来るとは思いませんでした。
 彼女は、私の憧れです。のびのびとした発想には、心を慰められ、元気が出てきます。
 皆様も、エリナーの豊かな世界に遊び、元気を取り戻してくださいませ。お手伝いできましたら、うれしく思います。

『エルシー・ピドック 夢で縄とびをする』を聴いて、樫原智子さんが描してくださいました。


1stアルバム『朗読会 keikoのスクラップ・ブック』
朗読:佐藤啓子(keiko)

佐藤啓子のCD

1.「耳なし芳一のはなし」(28:57)

作者:小泉八雲  訳者:上田和夫

2.「南十字星の下に」(6:14)

作者:佐藤友之介(朗読者の父)

3.「ふるさと冬の思い出」(7:39)

作者:渡辺武任

4.「枯葉」(5:17)

作者:森瑶子

収録時間48分   定価2,100円

 平成11年より、年一回の朗読会「keikoのスクラップ・ブック」を数年に渡って続けました。幸いにも、ユニークでアットホームな朗読会だと、お客様に喜んでいただけたようです。この朗読会の雰囲気をなんとか再現できないものかと思い、CDを作成してみました。
 朗読会にお越しくださいましたお客様方に、いくらかでも、その時の雰囲気を思い出していただければ幸いです。
 今回の読み物の中に入っております「南十字星の下に」は、大正生まれの私の父が終戦後26年目に書きましたエッセイです。皆様に聴いていただければ、うれしく思います。

佐藤啓子

佐藤啓子(keiko)

白百合女子大学国文科卒。
図書館勤務、OL経験などを経て、朗読と出逢う。
講談の田辺一鶴師匠の事務所に勤務。その後独立。
都内のカルチャー・スクールなどで朗読や絵本の読み聞かせの指導を中心に活動。中学・高校国語科教師、図書館司書・司書教諭の資格を持つ。
佐藤啓子の朗読教室主宰。

■お申し込み・お問い合わせ: 佐藤啓子までメールにてお願い致します。


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