イギリス イギリス (5) ドーバー海峡からウェールズへ
パリを立ち、一路イギリスへ、
といっても、その前にドーバーまで行きます。
はっきりとは覚えていないのですが、多分バスで、ブーローニュというフランス側の港町まで行き、そこからフェリーで海峡を渡りました。
ユーロスターなどない昔です。
フォークストンというイギリスの港まで、ラウンジで、一行の人達と一緒にいたと思います。
ラウンジなどという優雅なものではなく、大衆的な船室だったように思います。
ヨーロッパ(大陸)のどこかの国から来られた方々でしょうか?合唱をしているグループもありました。
「あ、崖だ」という声で、その方を見ましたが、その崖は、折からの曇天のせいもあるのか、あまり「白い」崖とは思えませんでした。
最初の失望です。
その失望は、イギリスへ渡ってから、度々私を襲ってきました。
大体、ドーバーの崖は、真っ白じゃありません。
グレーというのか、白黒まだらというのか。
ずっとあとになってから、同じイギリスのサセックスの、セブンシスターズという海岸の名所に行きましたが、ここの崖は、真っ白で見事です。
さて、フォークストンから、今度は列車で、ロンドンまで行きました。
右手の窓に見える“イギリス”は、決して私が夢に見てきたイギリスじゃありませんでした。
産業革命のころに建てられたものではないかと思われるような産業労働者向け?のレンガ造りの建物。
本で見たことがあるだけですが、似てました。
イギリスの家って、こんなのかなあ、と気が重くなりました。
車窓から眺める景色も、田園風景とはいいにくいし・・・
イギリスに滞在していた間のお天気のせいもあるでしょうね。
ずっと曇りで、時折、雨がぱらついて。
イギリスの夏は、日本に比べて、涼しく、過ごしやすくはあるのですが。
その点、この時から数十年後に再度渡英した時は、春先にもかかわらず、お日様が燦燦と照り、花が咲き乱れて、
イギリスは、まったく別の顔で私を迎えてくれました。
分からないものです。
ロンドンでいったん下車したと思います。
バスの車窓から、主な倫敦名所を観光。
そして、列車でウェールズへ。
団体旅行は、忙しいです。