スキンシップ

母の暮らしている施設へ行きました。

いつものように、母の笑顔に癒されたあと、帰る時間が来ました。

皆さんと一緒にテレビを観ながらおやつを食べている母に、
「お母さん、また来るからね、はい、スキンシップ」
と言って、頬っぺたを、ちょっとなでてあげました。

すると、母の隣に座って、おやつを食べていた年配の女性が、私に向かい
「いいですね。私には、スキンシップをしてくれる人はいないんですよ」
と話しかけてこられました。

そこで、私は、ちょっとためらいましたが、その方の頬っぺたに、優しく触ってあげました。

すると、その方は、私の手のひらが触れたところを、そっと手で覆いながら、
「ありがとう、今日一日、大切にします」
とおっしゃいました。

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