まだまだこの世に11月に出版した私の本を、講談師の田辺鶴瑛(かくえい)(女性です)さんにも、一冊、贈呈しようと思い立ちました。
鶴瑛さんは、田辺一鶴師匠の、プロのお弟子さんだった方です。
師匠について書いたエッセイも本に載せているんです。
鶴瑛さんは、私が、一鶴事務所に勤めていたころは、まだ前座で(講談の世界では、前座とはいわないんですよ、二枚目かな?もう忘れてしまいました)、本名のあか美(あかみ)さんで高座に出ていらっしゃいました。。
彼女は、杉並に住んでいるはずなんですが、今もそうかな?
念のため、彼女のHPを検索して、そこから、住所が変わっていないか、訊き合わせるメールを送りました。
ついでに、私の近況について、近いうちに、あの世へ旅立つことになっていますと書き添えました。
数時間後にお返事が来ました。
住所は変わっていないようです。
彼女のお返事を、そのまま書きますね。
佐藤さん、以前、せっかくお花を贈っていただいたのに、家にいなくて、好意を無にして申し訳ございませんでした。
本をお書きになったのですか。素晴らしいですね、ぜひ読ませてください。
あの世に早く行ったらまた一鶴の話を聞かせられてかないませんよ。
まだまだこの世にいてくださいね。
あの世に行ったら、師匠の愛すべきおしゃべりを、我慢して聞こうと思ってましたが、なるほど、ちょっとうるさいかもしれないな、と思いなおしました。
講談は、大変、人間臭い芸だと思いますが、この鶴瑛さんのメールには、人間の温かさを感じました。